歯ぐきの腫れ、出血は危険信号!放置すると歯が抜けることも?歯周炎の症状・原因・検査・治療・予防・Q&Aを徹底解説

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「歯ぐきが腫れている」
「歯磨きすると血が出る」
「口臭が気になる」

もしかして、それは歯周炎(辺縁性歯周炎)のサインかもしれません。

歯周炎は、歯ぐきの炎症が進行し、歯を支える骨まで溶けてしまう病気です。
放置すると、歯が抜け落ちてしまうこともあります。

この記事では、歯周炎の原因、症状、検査、治療法、そして予防策について、看護師の視点から詳しく解説します。

歯周炎(辺縁性歯周炎)とは:歯ぐきの炎症が進行し、歯を支える骨が溶けてしまう病気

歯周炎(辺縁性歯周炎)とは、歯ぐき(歯肉)の炎症が進行し、歯を支える骨(歯槽骨)まで溶けてしまう病気です。

歯周病菌という細菌が原因で、進行すると歯がグラグラしたり、抜け落ちてしまったりします。

歯周炎(辺縁性歯周炎)の症状:歯ぐきの腫れ、出血、口臭、その他

歯周炎の主な症状は、以下のとおりです。

  • 歯ぐきの腫れ、赤み: 歯ぐきがブヨブヨと腫れ、触ると痛みがある。歯ブラシが当たると出血しやすい。
  • 歯磨き時の出血: 歯磨きや歯間ブラシ使用時に、歯ぐきから血が出る。
  • 口臭: 口臭が気になり、周りの人に指摘されることもある。
  • 歯ぐきの後退: 歯ぐきが下がり、歯が長く見えるようになる。
  • 歯の動揺: 歯がグラグラするようになる。
  • 歯が抜ける: 進行すると、歯が抜け落ちてしまう。
  • 歯周ポケットの形成: 歯ぐきと歯の間に深い溝(歯周ポケット)が形成される。
  • 膿が出る: 歯周ポケットから膿が出る。

歯周炎(辺縁性歯周炎)の原因:歯周病菌、生活習慣、その他

歯周炎の主な原因は、以下のとおりです。

  • 歯周病菌: 歯周病菌という細菌が、歯ぐきに炎症を引き起こし、歯周組織を破壊する。
  • 生活習慣:
    • 不十分な歯磨き: 歯磨きが不十分だと、歯周病菌が増殖しやすくなる。
    • 食生活: 甘いものや柔らかいものをよく食べる人は、歯周病菌が増殖しやすくなる。
    • 喫煙: 喫煙は、歯周病を悪化させる最大の原因の一つ。
    • ストレス: ストレスは、免疫力を低下させ、歯周病を悪化させる。
  • その他:
    • 糖尿病: 糖尿病は、歯周病を悪化させる。
    • 遺伝: 歯周病になりやすい体質が遺伝することもある。
    • 歯ぎしり、食いしばり: 歯や歯周組織に負担をかけ、歯周病を悪化させる。
    • ホルモンバランスの乱れ: 女性は、妊娠や更年期などでホルモンバランスが乱れると、歯周病が悪化しやすい。

歯周炎(辺縁性歯周炎)の検査:歯周組織検査、レントゲン検査

歯周炎の診断には、以下の検査が行われます。

  • 歯周組織検査: 歯ぐきの状態(腫れ、出血、深さなど)を詳しく調べます。
    • 歯周ポケット検査: 歯周ポケットの深さを測定します。
    • 歯ぐきからの出血検査: 歯ぐきの炎症の程度を調べます。
    • 歯の動揺度検査: 歯のグラつき具合を調べます。
  • レントゲン検査: 歯を支える骨の状態を調べます。

歯周炎(辺縁性歯周炎)の治療:歯周基本治療、歯周外科治療

歯周炎の治療法は、主に以下の2つです。

  • 歯周基本治療:
    • 歯磨き指導: 正しい歯磨き方法を学び、実践する。(例:スクラビング法、バス法)
    • 歯石除去: 歯石を除去し、歯周病菌を減らす。(例:超音波スケーラー、手用スケーラー)
    • 歯根面滑らか化: 歯の根の表面を滑らかにし、歯周病菌がつきにくくする。(例:ルートプレーニング)
  • 歯周外科治療:
    • 歯周組織再生療法: 歯周組織を再生させる治療法。(例:GTR法、エムドゲイン法)
    • 歯肉切除術: 歯ぐきを切除し、歯周ポケットを浅くする手術。
    • フラップ手術: 歯ぐきを剥離し、歯周組織を清掃する手術。

歯周炎(辺縁性歯周炎)の予防:毎日の丁寧な歯磨き、定期的な歯科検診、その他

歯周炎を予防するためには、以下の点が重要です。

  • 毎日の丁寧な歯磨き: 歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスも使い、歯周病菌をしっかり除去する。(例:1日2回以上、1回3分以上)
  • 定期的な歯科検診: 定期的に歯科医院を受診し、歯周病の早期発見・早期治療を行う。(例:半年に1回、または歯科医師の指示に従う)
  • 食生活の改善: 甘いものや柔らかいものを控え、バランスの取れた食事を心がける。
  • 禁煙: 喫煙は、歯周病を悪化させる最大の原因の一つ。禁煙を心がける。
  • ストレスコントロール: ストレスを溜めないように、適度な運動や休息をとる。
  • 糖尿病などの全身疾患の管理: 糖尿病などの全身疾患は、歯周病を悪化させる。適切な治療と管理を行う。

歯周炎(辺縁性歯周炎)に関するQ&A

Q:歯周炎は、自然に治ることはありますか?

A: 歯周炎は、自然に治ることはありません。
放置すると、症状が悪化し、歯が抜け落ちてしまうこともあります。
必ず歯科医院を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。

Q:歯周炎の治療期間はどのくらいですか?

A: 治療期間は、症状の程度によって異なります。
歯周基本治療で改善する場合もありますが、歯周外科治療が必要な場合は、数ヶ月かかることもあります。

Q:歯周炎の治療は、痛いですか?

A: 治療の内容によって異なりますが、麻酔をして行う治療がほとんどなので、痛みを感じることは少ないです。
治療後、しばらくは痛みや違和感を感じることがありますが、徐々に改善していきます。

Q:歯周炎を放置すると、どうなりますか?

A: 歯周炎を放置すると、以下のリスクがあります。

  • 歯がグラグラになり、最終的には抜け落ちてしまう
  • 歯ぐきの炎症が広がり、痛みや腫れが続く
  • 口臭がひどくなる
  • 歯周病菌が全身に広がり、糖尿病や心臓病などの病気を引き起こす可能性がある

Q:歯周炎の予防法は?

A: 歯周炎を予防するためには、以下が大切です。

  • 毎日の丁寧な歯磨き
  • 定期的な歯科検診
  • 食生活の改善
  • 禁煙
  • ストレスコントロール
  • 糖尿病などの全身疾患の管理

看護師として伝えたいこと:歯周炎は、早期発見・早期治療が大切です

歯周炎は、自覚症状がないまま進行することがあります。

「歯ぐきが少し腫れているけど、まあ大丈夫だろう」
と、放置してしまう方もいるかもしれません。

しかし、歯周炎は、早期発見・早期治療が大切です。
早期に治療を開始すれば、歯を失わずに済む可能性が高くなります。

少しでも気になる症状があれば、早めに歯科医院を受診しましょう。
歯は、私たちにとって、かけがえのないものです。
いつまでも、健康な歯で、美味しいものを食べ、笑顔で過ごせるように、歯を大切にしましょう。

出典

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