もしかして梅毒?放置すると重大な合併症も?!症状・原因・検査・治療・予防・Q&Aを徹底解説

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「最近、体に赤い発疹が出た」
「性器にできものができた」

もしかしたら、それは梅毒のサインかもしれません。

梅毒は、放置すると重大な合併症を引き起こす可能性のある性感染症です。

この記事では、梅毒の原因、症状、検査、治療法、そして予防策について、看護師の視点から詳しく解説します。

梅毒とは:性感染症の一種

梅毒とは、梅毒トレポネーマという細菌が原因で起こる性感染症です。

主に性行為によって感染しますが、妊娠中の女性が感染すると、胎児に感染する先天性梅毒となることもあります。

梅毒の歴史:コロンブスが持ち帰った?

梅毒は、15世紀にコロンブスがアメリカ大陸からヨーロッパに持ち帰ったという説があります。

日本には、16世紀頃にポルトガル人によって伝えられたと考えられています。

梅毒の現状:近年、感染者数が増加傾向

近年、日本国内で梅毒の感染者数が増加傾向にあります。

特に、20代の女性30〜50代の男性の感染が多いことが報告されています。

厚生労働省の発表によると、2023年の梅毒患者報告数は14,906人であり、2010年の約10倍に増加しています。

梅毒の症状:時期によって異なる症状

梅毒の症状は、感染からの期間によって、第1期〜第4期に分類されます。

  • 第1期(感染後3ヶ月まで):
    • 感染部位(性器、口、肛門など)に硬いしこり(初期硬結)ができます。
    • しこりは痛みがないことが多く、自然に消えることもあります。
    • 感染部位近くのリンパ節が腫れることがあります。
  • 第2期(感染後3ヶ月〜3年まで):
    • 全身にバラ色の発疹(梅毒疹)が現れます。
    • 発疹は、手のひらや足の裏にも現れることがあります。
    • 発熱、倦怠感、頭痛、脱毛などの症状を伴うことがあります。
    • 発疹は、数ヶ月で自然に消えることもありますが、再発することもあります。
  • 第3期(感染後3〜10年まで):
    • ゴム腫と呼ばれる腫瘍が、皮膚や粘膜、内臓などにできます。
    • ゴム腫は、周囲の組織を破壊し、瘢痕を残すことがあります。
    • 鼻の軟骨が破壊され、鼻が陥没することもあります。
  • 第4期(感染後10年以降):
    • 神経梅毒を発症し、認知症、進行性麻痺、歩行障害などが起こることがあります。
    • 心血管梅毒を発症し、大動脈瘤、大動脈炎などが起こることがあります。

梅毒の原因:梅毒トレポネーマ

梅毒の原因は、梅毒トレポネーマという細菌です。

梅毒トレポネーマは、性行為によって、皮膚や粘膜の小さな傷口から体内に侵入します。

梅毒の検査:血液検査

梅毒の診断には、血液検査が行われます。

梅毒トレポネーマに対する抗体の有無を調べます。

感染後、抗体が検出されるまでには、6〜8週間程度の期間が必要です。

梅毒の治療:抗生物質

梅毒の治療は、抗生物質(ペニシリンなど)の投与が中心となります。

ペニシリンアレルギーのある場合は、別の抗生物質が使用されます。

治療期間は、病気の進行度合いによって異なります。

梅毒の予防:コンドームの使用

梅毒を予防するためには、コンドームの使用が最も有効です。

また、不特定多数の人との性交渉は避け、パートナーとの信頼関係を築くことが大切です。

梅毒に関するQ&A

Q:梅毒は、自然に治ることはありますか?

A: いいえ、梅毒は自然に治ることはありません。
放置すると、重篤な合併症を引き起こす可能性があります。

Q:梅毒の治療期間はどのくらいですか?

A: 治療期間は、病気の進行度合いによって異なります。
早期梅毒であれば、比較的短期間で治癒しますが、晩期梅毒では、長期間の治療が必要となることがあります。

Q:梅毒の検査費用はどのくらいですか?

A: 検査費用は、医療機関によって異なりますが、数千円程度です。

Q:梅毒に感染したら、パートナーに伝える必要がありますか?

A: はい、梅毒は性感染症であり、パートナーにも感染している可能性があります。
パートナーにも検査と治療を勧めることが大切です。

看護師として伝えたいこと:不安な気持ち、ご相談ください

梅毒は、早期発見・早期治療が大切な病気です。

「もしかして、梅毒かも…?」

と、少しでも不安に感じたら、まずは医療機関を受診し、適切な検査と治療を受けるようにしましょう。

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