「鼻水が止まらない」
「喉が痛くて熱っぽい」
「咳が続いてつらい」
もしかして、それは風邪かもしれません。
風邪は、誰もが一度は経験する身近な病気ですが、症状が長引くと日常生活に支障をきたすこともあります。
この記事では、風邪の原因、症状、検査、治療法、そして予防策について、看護師の視点から詳しく解説します。
風邪症候群(普通感冒)とは:上気道の急性炎症
風邪症候群(普通感冒)とは、鼻腔、咽頭、喉頭などの上気道に、急性炎症が起こる病気のことです。
一般的に「風邪」と呼ばれているもので、くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、喉の痛み、咳、発熱などの症状が現れます。
風邪の患者数:年間数回はかかる身近な病気
風邪は、年間を通して多くの人がかかる病気であり、1人が年間数回はかかると言われています。
風邪の原因:ウイルスの感染がほとんど
風邪の約90%は、ウイルス感染によるものです。
代表的なウイルスには、ライノウイルス、RSウイルス、アデノウイルスなどがあります。
その他、溶血性連鎖球菌や肺炎球菌などの細菌が原因となることもあります。
風邪の症状:鼻水、喉の痛み、咳、発熱など
風邪の主な症状は、以下の通りです。
- 鼻水:
- 初期はサラサラとした鼻水が出ますが、徐々に粘り気のある鼻水に変わることがあります。
- 例:
- 鼻水が止まらずティッシュが手放せない
- 鼻の奥から喉に鼻水が垂れてくる
- 鼻をかみすぎて鼻の奥が痛い
- 例:
- 初期はサラサラとした鼻水が出ますが、徐々に粘り気のある鼻水に変わることがあります。
- 鼻詰まり:
- 鼻の粘膜が腫れることで、鼻が詰まります。
- 例:
- 鼻が詰まって息苦しい
- 口呼吸になる
- 夜寝る時に鼻が詰まって寝苦しい
- 例:
- 鼻の粘膜が腫れることで、鼻が詰まります。
- 喉の痛み:
- 喉の粘膜が炎症を起こし、痛みが生じます。
- 例:
- 喉がイガイガする
- 唾を飲み込むだけでも痛い
- 声がかすれる
- 例:
- 喉の粘膜が炎症を起こし、痛みが生じます。
- 咳:
- 喉の炎症や、鼻水が喉に流れることで、咳が出ます。
- 例:
- 咳が止まらない
- 夜になると咳がひどくなる
- 咳のせいで眠れない
- 例:
- 喉の炎症や、鼻水が喉に流れることで、咳が出ます。
- 発熱:
- ウイルスや細菌の感染によって、発熱することがあります。
- 例:
- 熱が上がって体がだるい
- 寒気がする
- 頭痛や関節痛を伴う
- 例:
- ウイルスや細菌の感染によって、発熱することがあります。
- その他:
- 頭痛、関節痛、筋肉痛、倦怠感、吐き気、下痢などの症状を伴うこともあります。
これらの症状は、通常1週間程度で回復します。
風邪の治療:対症療法が中心
風邪の治療は、症状を和らげる対症療法が中心となります。
- 安静:
- 十分な睡眠をとり、体を休ませることが大切です。
- 保温:
- 体を温め、冷えを防ぎましょう。
- 水分補給:
- こまめに水分を補給し、脱水症状を防ぎましょう。
- 栄養補給:
- 消化の良い食事をとり、体力を回復させましょう。
- 薬物療法:
- 症状に応じて、解熱鎮痛薬、咳止め、鼻水止めなどの薬を使用します。
- 細菌感染が疑われる場合は、抗菌薬を使用することもあります。
風邪の予防:手洗い、うがい、マスク、生活習慣の改善
風邪を予防するためには、以下のことが大切です。
- 手洗い:
- 外出後や、食事前は、必ず手を洗いましょう。
- 例:
- 流水と石鹸で30秒以上丁寧に洗う
- アルコール消毒液も有効
- 例:
- 外出後や、食事前は、必ず手を洗いましょう。
- うがい:
- 外出後や、喉に違和感がある時は、うがいをしましょう。
- 例:
- うがい薬を使用する
- 緑茶でうがいをする
- 例:
- 外出後や、喉に違和感がある時は、うがいをしましょう。
- マスク:
- 人混みに行く際は、マスクを着用しましょう。
- 生活習慣の改善:
- 十分な睡眠時間を確保し、バランスの取れた食事を心がけましょう。
- ストレスを溜め込まず、適度な運動をしましょう。
風邪に関するQ&A
Q:風邪を早く治す方法はありますか?
A: 風邪を早く治す特効薬はありません。
しかし、安静にして、水分・栄養補給をしっかり行い、症状に応じた薬を服用することで、症状を和らげ、回復を早めることができます。
Q:風邪の時にやってはいけないことはありますか?
A: 風邪の時は、以下のことを避けるようにしましょう。
- 無理な外出:
- 症状が悪化したり、他の人に感染させる可能性があります。
- 激しい運動:
- 体力を消耗し、回復を遅らせる可能性があります。
- 飲酒:
- 免疫力を低下させ、症状を悪化させる可能性があります。
Q:風邪が長引く場合は、どうすれば良いですか?
A: 風邪の症状が長引く場合は、他の病気が隠れている可能性もあります。
早めに医療機関を受診し、医師の診察を受けましょう。
看護師として伝えたいこと:つらい時は、ご相談ください
風邪は、誰でもかかる病気ですが、症状が長引くとつらいものです。
「もしかして、風邪かな?」
と、少しでも体調に異変を感じたら、無理せずゆっくり休んでください。
つらい症状が続く場合は、医療機関を受診し、ご相談ください。
出典
- 日本医師会 かぜのような症状が見られる時は:https://www.med.or.jp/clinic/sick2010_kaze.html