子どもの難聴、まさか滲出性中耳炎?症状・原因・治療法を徹底解説

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「うちの子、最近テレビの音量が大きい気がする」
「何度も話しかけないと聞こえないみたい…」
もしかして、滲出性中耳炎かも?

滲出性中耳炎は、痛みなどの自覚症状が少ないため、気づきにくい病気です。
しかし、放置すると聴力低下や言語発達に影響が出る可能性もあります。

この記事では、滲出性中耳炎の症状、原因、治療法、そしてお子さんのケアについて解説します。

滲出性中耳炎とは:中耳に液体がたまる病気

滲出性中耳炎とは、鼓膜の奥にある中耳という空間に液体がたまる病気です。
急性中耳炎のように強い痛みや発熱はなく、耳が詰まったような感じや聞こえにくさなどの症状が現れます。

滲出性中耳炎の症状:聞こえにくさや耳の閉塞感

滲出性中耳炎の主な症状は、以下のとおりです。

  • 難聴: 音が聞こえにくい、特に低い音が聞こえにくい、テレビの音量を以前より大きくしないと聞こえない、何度も聞き返してしまう
  • 耳の閉塞感: 耳が詰まったような感じ、圧迫感、耳がふさがったような感じ
  • 耳鳴り: 耳の奥で音が聞こえる(ゴロゴロ、ザーザーなど)
  • 自声強調: 自分の声が大きく聞こえる

これらの症状は、両耳に現れることもあります。

滲出性中耳炎の原因:急性中耳炎の悪化やアデノイド肥大など

滲出性中耳炎の原因は、様々ですが、主なものとしては以下のものが挙げられます。

  • 急性中耳炎の悪化: 急性中耳炎が治りきらずに、炎症が慢性化して滲出性中耳炎に移行することがあります。
  • 耳管機能不全: 耳と鼻をつなぐ耳管の機能が低下し、中耳の換気が悪くなることで、液体がたまりやすくなります。
  • アデノイド肥大: アデノイド(咽頭扁桃)が肥大すると、耳管を圧迫し、滲出性中耳炎を引き起こすことがあります。
  • その他: 細菌感染、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎なども原因となることがあります。

滲出性中耳炎の治療:耳管通気療法や鼓膜チューブ挿入術

滲出性中耳炎の治療は、原因や症状の程度によって異なりますが、主なものとしては以下のものがあります。

  • 耳管通気療法: 耳管から空気を送り込み、中耳の換気を改善する治療法です。
  • 薬物療法: 鼻炎や副鼻腔炎を治療する薬(抗ヒスタミン薬、ステロイド薬など)や、炎症を抑える薬(抗生物質など)を使用します。
  • 鼓膜チューブ挿入術: 鼓膜を切開し、チューブを挿入して中耳の液体を排出する手術です。
  • アデノイド切除術: アデノイド肥大が原因の場合は、アデノイドを切除する手術を行うことがあります。

滲出性中耳炎の予防とケア:鼻うがいや生活習慣の改善

滲出性中耳炎を予防するためには、以下の点に注意することが大切です。

  • 鼻うがい: 鼻腔内の細菌やウイルスを洗い流し、鼻炎や副鼻腔炎を予防します。
  • 生活習慣の改善: バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動を心がけ、免疫力を高めます。
  • 禁煙: 喫煙は耳管の機能を低下させる原因の一つです。禁煙しましょう。
  • 風邪予防: 風邪をひかないように、手洗いやうがいをしっかり行いましょう。

看護師として伝えたいこと:早期発見と継続的な治療が大切

滲出性中耳炎は、痛みなどの自覚症状が少ないため、発見が遅れてしまうことがあります。
特に、お子さんの場合は、難聴に気づきにくいことがあります。

「最近、子どものテレビの音量が大きい」「何度も話しかけないと聞こえないみたい」など、気になる症状があれば、早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。

また、滲出性中耳炎の治療は、長期間かかることがあります。
根気強く通院し、医師の指示に従って治療を続けることが大切です。

出典

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