慢性リンパ性白血病とは？症状・原因・検査・治療・Q&Aを徹底解説

「健康診断で白血球が多いと言われた」
「リンパ節が腫れている気がする」

もしかしたら、それは慢性リンパ性白血病かもしれません。

慢性リンパ性白血病は、血液のがんで、リンパ球という白血球の一種が異常に増加する病気です。

この記事では、慢性リンパ性白血病の原因、症状、検査、治療法、そして日常生活での注意点について、看護師の視点から詳しく解説します。

慢性リンパ性白血病とは：リンパ球の異常な増加

慢性リンパ性白血病（CLL）は、リンパ球という白血球の一種ががん化し、異常に増殖する病気です。

慢性リンパ性白血病は、進行の速さによって、以下のように分類されます。

慢性リンパ性白血病は、高齢者に多くみられます。

日本では、人口10万人あたり、約5人が罹患していると推定されています。

慢性リンパ性白血病の原因は、まだ明らかになっていません。

しかし、遺伝的要因や免疫異常などが関与している可能性が示唆されています。

慢性リンパ性白血病は、初期にはほとんどが無症状です。

進行すると、リンパ節の腫れ、貧血、出血傾向などが現れることがあります。

リンパ節腫脹：
- 首、脇の下、股などのリンパ節が、ビー玉くらいの大きさになって触れる。
- 痛みはないことが多い。
貧血：
- 動悸、息切れ、倦怠感、顔色不良などが起こる。
出血傾向：
- あざができやすい、鼻血や歯茎からの出血が続くなどが起こる。

慢性リンパ性白血病の検査には、以下のようなものがあります。

血液検査：
- 白血球数、リンパ球数などを測定します。
骨髄検査：
- 骨髄の細胞を採取し、がん細胞の有無を調べます。
  - 骨髄検査の流れ：
    1. 腰に局所麻酔をします。
    2. 針を刺し、骨髄液を吸引します。
    3. 吸引した骨髄液を検査します。
画像検査：
- CT検査や超音波検査などで、リンパ節や臓器の状態を確認します。

慢性リンパ性白血病の治療は、病気の進行度合いや患者さんの状態によって、以下のような方法が選択されます。

化学療法：
- 抗がん剤を使用し、がん細胞の増殖を抑えます。
  - 例：
    - フルダラビン
    - シクロホスファミド
分子標的薬：
- がん細胞に特有の分子を標的とした薬を使用し、がん細胞の増殖を抑えます。
  - 例：
    - リツキシマブ
    - イブルチニブ
放射線療法：
- 放射線を照射し、がん細胞を破壊します。
骨髄移植：
- 造血幹細胞を移植し、正常な血液細胞の産生を促します。

慢性リンパ性白血病の原因は不明であり、有効な予防法は確立されていません。

Q：慢性リンパ性白血病の余命はどのくらいですか？

A：慢性リンパ性白血病の予後は、病気の進行度合いや患者さんの状態によって異なります。
緩徐進行型の場合は、平均余命が10年以上であることもあります。
急速進行型の場合は、治療が奏功すれば、長期の生存が可能です。

Q：慢性リンパ性白血病は遺伝しますか？

A：慢性リンパ性白血病の原因は不明ですが、遺伝的要因が関与している可能性が示唆されています。
しかし、遺伝性の高い病気ではありません。

Q：慢性リンパ性白血病の治療費はどのくらいかかりますか？

A：慢性リンパ性白血病の治療費は、治療の内容や期間によって異なります。
医療費助成制度を利用することで、負担を軽減できる場合があります。

慢性リンパ性白血病と診断された方は、不安や心配を抱えているかもしれません。

「これからどうなるのだろう…」「治療はつらいのだろうか…」

そんな気持ちを抱えている方もいると思います。

何か不安なことや心配なことがあれば、医療機関にご相談ください。

一緒に、慢性リンパ性白血病と向き合い、より良い未来を目指しましょう。

出典

日本血液学会白血病：http://www.jshem.or.jp/gui-hemali/1_5.html
国立研究開発法人国立がん研究センター慢性リンパ性白血病／小リンパ球性リンパ腫：https://ganjoho.jp/public/cancer/CLL/index.html