「突然、頭が割れるように痛い!」
「吐き気が止まらない」
「手足が動かない」
もしかして、それは脳出血かもしれません。
脳出血は、脳の血管が破れ、出血する病気で、命に関わることもあります。
この記事では、脳出血の原因、症状、検査、治療法、そしてリハビリテーションについて、看護師の視点から詳しく解説します。
脳出血とは:脳血管が破れて出血する病気
脳出血とは、脳の血管が破れ、出血する病気です。
脳卒中の一種であり、くも膜下出血と脳内出血に分けられます。
この記事では、脳内出血について解説します。
脳出血の種類:脳内出血、くも膜下出血
脳出血は、出血部位によって2つに分けられます。
- 脳内出血:
- 脳の内部の血管が破れ、出血するものです。
- くも膜下出血:
- 脳を覆うくも膜の下に出血するものです。
脳出血の患者数:日本人の死因の上位
脳出血は、日本人の死因の上位を占めています。
年間約10万人が脳出血を発症し、約3分の1が亡くなると言われています。
脳出血の原因:高血圧が最大の原因
脳出血の最大の原因は、高血圧です。
高血圧が続くと、血管がもろくなり、破れやすくなります。
そのほか、脳動脈瘤、脳動脈奇形、もやもや病、血液疾患、抗凝固薬の服用などが原因となることもあります。
脳出血の症状:出血部位によって異なる
脳出血の症状は、出血部位や出血量によって異なります。
主な症状としては、以下のものが挙げられます。
- 頭痛:
- 突然、激しい頭痛が起こります。
- 例:
- 頭が割れるように痛む。
- 経験したことのない激しい頭痛が突然起こる。
- 例:
- 突然、激しい頭痛が起こります。
- 吐き気・嘔吐:
- 吐き気や嘔吐が起こることがあります。
- 麻痺:
- 手足や顔の片側に麻痺が起こることがあります。
- 感覚障害:
- 手足や顔の片側にしびれや感覚の低下が起こることがあります。
- 言語障害:
- 言葉が話しにくい、理解しにくいなどの言語障害が起こることがあります。
- 意識障害:
- 意識が低下したり、失ったりすることがあります。
脳出血の検査:CT検査、MRI検査、血管造影検査
脳出血の診断には、以下の検査が行われます。
- CT検査:
- 脳の状態を画像で確認します。
- MRI検査:
- 脳の状態をより詳しく画像で確認します。
- 血管造影検査:
- 血管の状態を確認します。
これらの検査結果を総合的に判断し、脳出血の診断を行います。
脳出血の治療:薬物療法、手術
脳出血の治療は、薬物療法と手術があります。
- 薬物療法:
- 止血薬:
- 出血を止めるための薬です。
- 脳浮腫軽減薬:
- 脳の腫れを抑えるための薬です。
- 降圧薬:
- 血圧を下げるための薬です。
- 止血薬:
- 手術:
- 開頭手術:
- 頭蓋骨を開き、血腫を除去する手術です。
- 内視鏡手術:
- 小さな穴から内視鏡を挿入し、血腫を除去する手術です。
- 開頭手術:
脳出血のリハビリテーション:後遺症の軽減、機能回復
脳出血後、後遺症が残ることがあります。
リハビリテーションは、後遺症の軽減や機能回復を目的に行われます。
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などが、患者さんの状態に合わせてプログラムを作成し、リハビリをサポートします。
脳出血の予防:高血圧の管理、生活習慣の改善
脳出血を予防するためには、以下のことが大切です。
- 高血圧の管理:
- 血圧をコントロールすることが最も重要です。
- 定期的に血圧を測り、医師の指示に従って薬を服用しましょう。
- 生活習慣の改善:
- バランスの取れた食事、適度な運動、禁煙、節酒などを心がけましょう。
脳出血に関するQ&A
Q:脳出血の前兆はありますか?
A: 脳出血の前兆としては、頭痛、吐き気、嘔吐、めまい、手足のしびれ、言語障害などが挙げられます。
しかし、前触れもなく起こることも多いです。
Q:脳出血が起きたら、どうすればよいですか?
A: 脳出血が疑われる場合は、救急車を呼び、医療機関を受診してください。
Q:脳出血の後遺症は、どのくらい残りますか?
A: 後遺症は、出血部位や出血量によって異なります。
麻痺、感覚障害、言語障害などが残ることがあります。
看護師として伝えたいこと:早期発見・早期治療が大切です
脳出血は、命に関わることもある病気です。
早期発見・早期治療が大切です。
「いつもと違う」と感じたら、我慢せずに、医療機関を受診してください。
何か不安なことや心配なことがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。
一緒に、脳出血と向き合い、より良い未来を目指しましょう。
出典
- 日本脳卒中学会:https://www.jsts.gr.jp/
- 厚生労働省 脳血管障害・脳卒中:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-006.html