天井がグルグル回る…もしかしてメニエール病?放置すると難聴も!?つらいめまいを改善する対策・治療法を徹底解説!

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「まるでブランコに乗っているような、または、天井がぐるぐると回るような激しいめまいが突然起こり、立っていられない。」
「耳が詰まったような感じがして、キーンという高い耳鳴りが止まらない。」

もしかしたら、それはメニエール病かもしれません。

メニエール病は、内耳内リンパ液過剰増加することで、内耳機能障害され、めまい難聴などの症状を引き起こす病気です。

放置すると、難聴が進行したり、日常生活に支障をきたしたりすることがあります。

この記事では、メニエール病の原因、症状、検査、対策、そして治療法について、看護師の視点から詳しく解説します。

メニエール病とは:内リンパ液の増加による内耳の病気

メニエール病は、内耳内リンパ液過剰増加することで、内耳機能障害され、めまい難聴などの症状を引き起こす病気です。

メニエール病の原因:ストレス、疲労、睡眠不足などが要因に

メニエール病の直接的な原因特定されていませんが、以下の要因が関係していると考えられています。

  • ストレス:精神的なストレスや過労は、自律神経の乱れを引き起こし、内リンパ液の調整機能に影響を与える可能性があります。
    • 特に、責任感が強く、真面目な性格の人は、ストレスを溜め込みやすく、メニエール病を発症しやすいと言われています。
  • 疲労:肉体的な疲労も、自律神経のバランスを崩し、メニエール病の発作を引き起こすことがあります。
    • 長時間の労働や睡眠不足、不規則な生活習慣は、疲労を蓄積させ、メニエール病のリスクを高めます。
  • 睡眠不足:睡眠不足は、ストレスや疲労を蓄積させ、メニエール病のリスクを高めます。
    • 睡眠不足は、自律神経のバランスを崩し、内リンパ液の調整機能を低下させることがあります。
  • 気圧の変化:気圧の変化が内耳に影響を与え、発作を引き起こすことがあります。
    • 特に、台風や梅雨の時期は、気圧の変化が大きいため、注意が必要です。
  • その他:遺伝的要因、自己免疫疾患、ウイルス感染なども、メニエール病の発症に関与している可能性があります。

メニエール病の患者数:働き盛りの世代に多い

メニエール病は、30代から50代働き盛りの世代多くみられます。

ストレス疲労が蓄積しやすい世代であることや、女性男性に比べて発症率が高い傾向にあることが知られています。

メニエール病の症状:激しいめまい、難聴、耳鳴りなど

メニエール病の主な症状は、以下の通りです。

  • 回転性めまい:
    • まるでブランコに乗っているような、または、天井がぐるぐると回るような激しいめまいが突然起こり、立っていられない。
    • 吐き気や嘔吐、冷や汗を伴うことがあります。
    • めまいの持続時間は、数十分から数時間程度ですが、まれに半日から1日程度続くこともあります。
  • 難聴:
    • めまい発作と同時に、片側の耳の聞こえが悪くなることがあります。
    • 低音が聞こえにくくなることが多く、音がこもって聞こえる、音が響いて聞こえるなどの症状が現れます。
    • 発作を繰り返すうちに、難聴が進行することがあります。
  • 耳鳴り:
    • キーンという高い音や、ザーッという低い音が聞こえることがあります。
    • めまい発作と同時に、耳鳴りが大きくなることがあります。
    • 耳鳴りの音の種類や大きさは、人によって異なります。
  • 耳の閉塞感:
    • 耳が詰まったような感じがすることがあります。
    • 耳の中に水が入ったような、圧迫感を感じることもあります。
    • 耳の閉塞感は、めまい発作の前に現れることが多いです。
  • その他:
    • 頭痛、肩こり、首の痛みなどを伴うことがあります。
    • めまい発作後、数日間は、ふらつきや吐き気が残ることがあります。

メニエール病の検査:聴力検査、平衡機能検査、画像検査など

メニエール病の検査は、以下の方法で行われます。

  • 聴力検査:
    • 音の聞こえ方を調べ、難聴の程度や種類を評価します。
    • オージオグラムという検査結果のグラフで、難聴の程度や種類を確認します。
    • 検査費用は、保険適用で3割負担の場合、1,000円~3,000円程度です。
  • 平衡機能検査:
    • 体のバランス機能を調べ、めまいの原因を特定します。
    • 重心動揺計、電気眼振図、温度刺激検査などがあります。
    • 重心動揺計は、体の揺れを測定し、バランス機能を評価します。
    • 電気眼振図は、目の動きを記録し、内耳の機能を評価します。
    • 温度刺激検査は、耳に冷水や温水を注入し、めまいや眼振を誘発させ、内耳の機能を評価します。
    • 検査費用は、保険適用で3割負担の場合、3,000円~5,000円程度です。
  • 画像検査:
    • MRI検査やCT検査を行い、内耳や脳の状態を確認します。
    • 他の病気との鑑別にも役立ちます。
    • MRI検査は、内耳の構造や内リンパ液の状態を詳しく調べることができます。
    • CT検査は、骨の異常や腫瘍などを確認することができます。
    • 検査費用は、保険適用で3割負担の場合、5,000円~10,000円程度です。
  • その他:
    • 血液検査、内リンパ水腫検査などを行うことがあります。
    • 血液検査は、自己免疫疾患やウイルス感染の有無を確認します。
    • 内リンパ水腫検査は、内リンパ液の量を測定します。
    • 検査費用は、保険適用で3割負担の場合、1,000円~3,000円程度です。

メニエール病の対策:ストレス管理、生活習慣の改善など

メニエール病の対策は、以下の方法があります。

  • ストレス管理:
    • 十分な睡眠や休息をとり、ストレスを溜め込まないようにしましょう。
      • 1日7時間程度の睡眠時間を確保し、寝る前にリラックスできる時間を作りましょう。
      • 趣味や運動などで気分転換を図り、リラックスする時間を作りましょう。
      • 瞑想やヨガ、アロマテラピーなども効果的です。
    • ストレスの原因を特定し、対処法を考えましょう。
      • ストレス日記をつける、カウンセリングを受けるなど、専門家のサポートを受けることも有効です。
  • 生活習慣の改善:
    • バランスの取れた食事を心がけ、規則正しい生活を送りましょう。
      • 塩分やカフェイン、アルコールの摂取を控えめにしましょう。
      • ビタミンB群やビタミンC、カリウムなどを積極的に摂取しましょう。
    • 過労や睡眠不足を避け、十分な睡眠時間を確保しましょう。
      • 長時間の労働や夜更かしは避け、規則正しい生活リズムを心がけましょう。
    • カフェインやアルコールの摂取を控えめにしましょう。
      • カフェインやアルコールは、内耳の血管を収縮させ、内リンパ液の調整機能を低下させることがあります。
    • 適度な運動やストレッチを行い、体の血行を良くしましょう。
      • ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動、ヨガやストレッチなどがおすすめです。
      • 運動を行う際は、無理のない範囲で、ゆっくりと行いましょう。
    • 気圧の変化に注意し、体調が悪くなりそうな時は無理をしないようにしましょう。
      • 天気の悪い日や気圧の変化が大きい日は、外出を控え、安静に過ごしましょう。
      • 気圧の変化によって体調が悪くなる場合は、医師に相談し、適切な対策をとりましょう。

メニエール病の治療:薬物療法、リハビリテーション、手術など

メニエール病の治療は、症状の程度原因によって選択されます。

  • 薬物療法:
    • めまいを抑える薬、内リンパ液の調整を助ける薬、吐き気や嘔吐を抑える薬などが使用されます。
      • めまいを抑える薬:抗めまい薬、抗ヒスタミン薬など
      • 内リンパ液の調整を助ける薬:利尿薬、ステロイド薬など
      • 吐き気や嘔吐を抑える薬:制吐薬など
    • 症状に合わせて、点滴や内服薬が選択されます。
      • めまい発作がひどい場合は、点滴治療が行われることがあります。
      • 症状が安定している場合は、内服薬による治療が行われます。
  • リハビリテーション:
    • めまいやふらつきを改善するために、平衡機能訓練や姿勢訓練などを行います。
      • 平衡機能訓練:頭や体を動かし、バランス感覚を鍛える訓練
      • 姿勢訓練:正しい姿勢を維持し、体のバランスを安定させる訓練
    • 専門家の指導のもと、自宅でできる運動療法も取り入れられます。
      • 専門家:理学療法士、作業療法士など
  • 手術:
    • 薬物療法やリハビリテーションで症状が改善しない場合、手術が検討されることがあります。
      • 内リンパ嚢開放術:内リンパ嚢という内耳の器官を開放し、内リンパ液の排出を促す手術
      • 前庭神経切断術:内耳の平衡感覚を司る前庭神経を切断し、めまいを抑える手術
      • ゲンタマイシン鼓室内注入療法:ゲンタマイシンという薬を鼓室内(鼓膜の奥)に注入し、内耳の機能を抑制する治療法

メニエール病に関するQ&A

Q:メニエール病は、自然に治りますか?

A:メニエール病は、自然に症状が改善することもありますが、再発を繰り返すことが多い病気です。症状が気になる場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが大切です。

Q:メニエール病の治療期間はどのくらいですか?

A:メニエール病の治療期間は、症状程度原因によって異なります。
数週間から数ヶ月かかることもあれば、年単位で治療が必要になることもあります。

Q:メニエール病の人は、日常生活でどのようなことに注意すれば良いですか?
A:メニエール病の人は、以下のことに注意しましょう。

  • めまい発作が起きた時は、安全な場所に移動し、安静にしましょう。
  • 運転や危険な作業は避けましょう。
  • ストレスや疲労を溜め込まないように、十分な休息と睡眠をとりましょう。
  • カフェインやアルコールの摂取は控えめにしましょう。
  • 医師の指示に従い、薬をきちんと服用しましょう。

看護師として伝えたいこと:一人で悩まず、まずは相談を

メニエール病は、日常生活に大きな影響を与える病気です。

「ただのめまいだろう」と軽く考えず、症状が気になる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

メニエール病と向き合い、快適な生活を取り戻しましょう。

出典

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