のどの激痛・高熱!急性扁桃炎の原因・症状・治し方を徹底解説

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急性扁桃炎は、のどの奥にある口蓋扁桃(いわゆる扁桃腺)に炎症が起こる病気で、激しいのどの痛みと高熱を主な症状とします。
風邪と間違われやすいですが、放置すると重症化する可能性もあるため、注意が必要です。
特に、溶連菌感染による扁桃炎は、合併症のリスクがあるため適切な治療が大切です。

この記事では、急性扁桃炎の原因、症状、治療法、予防策、そして受診の目安について解説します。

急性扁桃炎の症状:のどの痛み、高熱、飲み込みづらさ

急性扁桃炎の主な症状は以下のとおりです。

  • のどの激しい痛み:特に食べ物や唾液を飲み込む際に強い痛みを感じます。
  • 38℃以上の高熱:悪寒(寒気)や震えを伴うことが多いです。
  • 飲み込みづらさ(嚥下痛):痛みのために食事が摂りにくくなることがあります。
  • 頭痛
  • 全身倦怠感(だるさ)
  • 耳への放散痛:のどの痛みだけでなく、耳の奥に痛みを感じることもあります。

炎症が進行すると、以下の症状が現れることがあります。

  • 首のリンパ節の腫れと痛み
  • 扁桃の表面に白い膿栓(うみの塊)の付着:これは、細菌感染が原因の場合に見られることが多いです。

急性扁桃炎の原因:細菌やウイルスの感染

急性扁桃炎は、口蓋扁桃(いわゆる扁桃腺)のリンパ組織が、細菌やウイルスの感染によって炎症を起こすことで発症します。

主な原因となる病原体は以下のとおりです。

  • 細菌:A群β溶血性連鎖球菌(溶連菌:子供の咽頭炎の主要な原因菌で、リウマチ熱や急性糸球体腎炎などの合併症を引き起こす可能性があります)、黄色ブドウ球菌、インフルエンザ菌など
  • ウイルス:アデノウイルス、EBウイルスなど

近年では、抗生物質が効きにくい耐性菌の増加も問題となっています。
風邪や過労、免疫力の低下などが、扁桃炎の発症を誘引する要因となることがあります。

急性扁桃炎の治療:原因に合わせた適切な治療

急性扁桃炎の治療は、原因となる病原体に応じて行われます。

  • 細菌感染の場合:抗菌薬(抗生物質)が投与されます。特に溶連菌感染の場合、適切な抗菌薬治療で合併症のリスクを抑えることが重要です。ペニシリン系抗生物質が第一選択薬として用いられることが多いです。
  • ウイルス感染の場合:抗菌薬は効果がないため、症状を和らげる対症療法が行われます。(鎮痛薬、解熱薬、うがい薬など)

一般的には、鎮痛薬(痛み止め)や解熱薬、うがい薬などが併用されます。痛みが強く、内服薬が難しい場合は、坐薬が用いられることもあります。炎症がひどい場合は、抗生物質の点滴が行われることもあります。

扁桃の炎症がひどく、扁桃の周囲に膿が溜まってしまう「扁桃周囲膿瘍(へんとうしゅういのうよう)」に進行している場合は、膿を排出する処置(切開排膿)が必要になることがあります。

症状は通常1週間程度で改善しますが、のどの痛みがある間は、刺激の少ない、飲み込みやすい食事を摂るように心がけ、十分な栄養補給をすることが大切です。

高熱が下がらない場合や、のどの痛みが強くて食事が摂れない場合は、脱水症状などを防ぐため、入院して点滴治療が必要となることがあります。

年に何度も扁桃炎を繰り返す場合は、炎症が治まっている時期に、扁桃を摘出する手術(口蓋扁桃摘出術)が検討されることがあります。

受診の目安:こんな症状が出たら耳鼻咽喉科へ

以下のような症状が見られる場合は、早めに医療機関(耳鼻咽喉科)を受診してください。

  • 38℃以上の高熱が続く場合
  • のどの痛みが強く、唾液を飲み込むのもつらい場合
  • 首のリンパ節が大きく腫れている場合
  • 扁桃に白い膿栓が多く付着している場合
  • 水分の摂取が困難な場合
  • 耳の痛み以外に、めまいや吐き気を伴う場合
  • 高熱が数日続く場合
  • 呼吸が苦しい場合

予防策:日頃からのケアが大切

急性扁桃炎の予防には、日頃から以下の点を心がけることが大切です。

  • 手洗いやうがいをこまめに行い、感染予防に努める。手洗いは石鹸を使って30秒以上、流水でしっかりと洗いましょう。うがいは水だけでなく、うがい薬を使用するのも効果的です。
  • 規則正しい生活を送り、十分な睡眠とバランスの取れた食事を摂り、免疫力を維持する。
  • 人混みを避け、流行時期は特に注意する。人混みではマスクを着用するのも有効です。
  • 喫煙は控える(受動喫煙も含む)。喫煙は免疫力を低下させる要因となります。

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