「最近、顔にニキビができて気になる」
「ニキビがなかなか治らなくて悩んでいる」
ニキビは、誰もが経験する一般的な皮膚疾患ですが、悪化すると跡が残ってしまうこともあります。
この記事では、ニキビの原因、症状、種類、検査、治療法、予防策、そしてよくある疑問について、看護師の視点から詳しく解説します。
ニキビとは:毛穴の炎症
ニキビとは、医学的には尋常性痤瘡(じんじょうせいざそう)と呼ばれる、毛穴の炎症です。
毛穴の出口が皮脂や角質で詰まり、そこにアクネ菌などの細菌が繁殖することで、炎症が起こります。
ニキビの症状:赤み、腫れ、膿
ニキビの主な症状は、以下のとおりです。
- 赤み: ニキビの周囲が、触ると熱を持っているように赤くなる。痛みや痒みを伴うこともあります。
- 腫れ: ニキビが盛り上がり、触ると痛い。
- 膿: ニキビの中に膿がたまる。
ニキビは、顔だけでなく、背中や胸など、皮脂腺が多い部位にもできやすいです。
ニキビの種類:白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビ
ニキビは、その状態によって、以下の4種類に分けられます。
- 白ニキビ: 毛穴が皮脂で詰まった状態。
- 黒ニキビ: 白ニキビの毛穴が開いて、皮脂が酸化した状態。
- 赤ニキビ: 黒ニキビに炎症が起こった状態。
- 黄ニキビ: 赤ニキビがさらに悪化し、膿が溜まった状態。
ニキビの原因:皮脂、角質、アクネ菌、ホルモンバランス
ニキビの原因は、以下の4つの要素が複雑に絡み合って起こります。
- 皮脂: 過剰な皮脂分泌は、毛穴を詰まらせる原因となります。
- 角質: 古い角質が剥がれ落ちずに毛穴を塞いでしまうことがあります。
- アクネ菌: 皮脂を栄養源とするアクネ菌は、炎症を引き起こす原因となります。
- ホルモンバランス: 思春期や生理前など、ホルモンバランスが乱れると、皮脂分泌が活発になり、ニキビができやすくなります。特に、男性ホルモンは皮脂腺を刺激する作用があるため、男性にニキビができやすい原因の一つと考えられています。
ニキビの検査:問診、視診
ニキビの診断には、問診と視診が重要です。
- 問診: 症状、ニキビができ始めた時期、生活習慣などを詳しくお伺いします。
- 視診: ニキビの状態や分布、肌質などを確認します。また、ニキビ以外の皮膚疾患との鑑別も行います。
通常、特別な検査は必要ありません。
ニキビの治療:スキンケア、薬物療法
ニキビの治療は、スキンケアと薬物療法を組み合わせます。
スキンケア
- 洗顔: 1日2回、優しく丁寧に洗顔する。ゴシゴシ洗うと、肌を傷つけてしまい、ニキビを悪化させる可能性があります。
- 保湿: 洗顔後は、保湿剤で肌を乾燥から守る。乾燥は、皮脂分泌を活発にする原因の一つです。
- 紫外線対策: 日焼け止めを塗って、紫外線を浴びないようにする。紫外線は、ニキビを悪化させる原因の一つです。
薬物療法
- 塗り薬: 抗菌薬、角質溶解薬、抗炎症薬などを使用する。
- 抗菌薬: アクネ菌の増殖を抑える効果があります。
- 角質溶解薬: 毛穴の詰まりを解消する効果があります。
- 抗炎症薬: 炎症を抑える効果があります。
- 内服薬: 抗菌薬、ビタミン剤、ホルモン剤などを使用する。
- 抗菌薬: アクネ菌の増殖を抑える効果があります。
- ビタミン剤: 肌のターンオーバーを促進する効果があります。
- ホルモン剤: ホルモンバランスを整える効果があります。
ニキビの予防:生活習慣の改善
ニキビを予防するためには、以下の点に注意することが大切です。
- 食生活: バランスの取れた食事を心がけ、脂質や糖分の摂り過ぎを控える。
- 睡眠: 十分な睡眠をとり、ストレスを溜めないようにする。
- 生活習慣: 規則正しい生活を送り、便秘を解消する。
ニキビに関するQ&A
Q:ニキビができたら、潰しても良いですか?
A: 基本的に、潰さない方が良いです。
潰すと、細菌感染のリスクが高まり、跡が残りやすくなります。
Q:ニキビに良い食べ物はありますか?
A: 特定の食べ物がニキビを治す効果はありません。
バランスの取れた食事を心がけることが大切です。
Q:ニキビに悪い食べ物はありますか?
A: 脂質や糖分の多い食べ物は、皮脂分泌を活発にするため、ニキビを悪化させる可能性があります。
Q:ニキビは体質ですか?
A: ニキビは、体質だけでなく、生活習慣や環境にも影響されます。
Q:ニキビ跡はどうすれば治りますか?
A: ニキビ跡の種類によって、治療法が異なります。
皮膚科医に相談し、適切な治療を受けることをお勧めします。
看護師として伝えたいこと:根気強くケアを続けましょう
ニキビは、適切なケアを続ければ、必ず改善します。
諦めずに、根気強く治療を続けましょう。
また、生活習慣を見直し、ニキビができにくい肌作りをすることも大切です。
出典
- 日本皮膚科学会:https://www.dermatol.or.jp/
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A:https://www.dermatol.or.jp/qa/qa3/q01.html