首や脇の下のしこり、熱が続く…もしかして悪性リンパ腫?症状・原因・治療法を徹底解説

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「最近、首や脇の下にしこりができた」
「熱や寝汗が続く」
「体重が減ってきた」

もしかして、それは悪性リンパ腫の症状かもしれません。

悪性リンパ腫は、血液細胞の一種であるリンパ球ががん化し、リンパ節やリンパ組織で増殖する病気です。

この記事では、悪性リンパ腫の症状、原因、種類、検査、治療法、そして患者さんが日常生活で注意すべきことについて、看護師の視点から詳しく解説します。

悪性リンパ腫とは:リンパ球ががん化する病気

悪性リンパ腫とは、リンパ球という白血球の一種ががん化し、リンパ節やリンパ組織で無制限に増殖する病気です。

リンパ球は、免疫機能において重要な役割を果たしており、細菌やウイルスなどの異物から体を守る働きをしています。

悪性リンパ腫は、ホジキンリンパ腫非ホジキンリンパ腫の2種類に大きく分けられます。

悪性リンパ腫の症状:リンパ節の腫れ、発熱、寝汗

悪性リンパ腫の主な症状は、以下のとおりです。

  • リンパ節の腫れ: 首、脇の下、太ももの付け根などのリンパ節が腫れる。痛みがないことが多い。
  • 発熱: 原因不明の発熱が続く。
  • 寝汗: 大量の寝汗をかく。
  • 体重減少: 原因不明の体重減少。
  • その他: 全身倦怠感、食欲不振、咳、息切れ、皮膚のかゆみなど。

これらの症状は、悪性リンパ腫の種類や進行度によって異なります。

悪性リンパ腫の原因:不明なことが多い

悪性リンパ腫の正確な原因は、まだ解明されていません。

しかし、ウイルス感染(EBウイルス、HTLV-1など)、免疫異常、遺伝的要因などが関与している可能性が指摘されています。

悪性リンパ腫の検査:血液検査、画像検査、病理検査

悪性リンパ腫の診断には、以下の検査が行われます。

  • 血液検査: 白血球数、リンパ球数、LDH、β2ミクログロブリンなどを測定します。
  • 画像検査: CT検査、MRI検査、PET検査などを行い、リンパ節の腫れやがんの広がり具合を確認します。
  • 病理検査: リンパ節生検を行い、がん細胞の種類や性質を調べます。

悪性リンパ腫の治療:放射線療法、化学療法、分子標的薬、造血幹細胞移植

悪性リンパ腫の治療法は、種類、進行度、患者さんの状態などによって異なります。

主な治療法としては、以下のものがあります。

  • 放射線療法: 放射線を照射して、がん細胞を破壊します。
    • 効果: 特定の部位にあるがん細胞に対して高い効果が期待できます。
    • 副作用: 放射線が照射された部位に、皮膚炎や脱毛などの副作用が現れることがあります。
  • 化学療法: 抗がん剤を使用して、がん細胞を破壊します。
    • 効果: 全身に広がったがん細胞に対して効果が期待できます。
    • 副作用: 吐き気、嘔吐、食欲不振、脱毛、白血球減少などの副作用が現れることがあります。
  • 分子標的薬: がん細胞の特定の分子を標的とする薬を使用します。
    • 効果: がん細胞に特異的に作用するため、副作用が軽減される可能性があります。
    • 種類: リツキシマブ、ブレントキシマブベドチンなどがあります。
  • 造血幹細胞移植: 大量の抗がん剤治療や放射線療法を行った後に、骨髄や末梢血から採取した造血幹細胞を移植する治療法です。
    • 効果: 再発リスクが高い患者さんや、再発した患者さんに対して有効な場合があります。
    • 種類: 自家移植、同種移植があります。

その他の治療法

上記以外にも、以下のような治療法が行われることがあります。

  • 免疫チェックポイント阻害薬: 免疫細胞のブレーキを外し、がん細胞への攻撃を促す薬を使用します。
    • 種類: ニボルマブ、ペンブロリズマブなどがあります。
  • 抗体薬物複合体: 抗体と抗がん剤を結合させた薬を使用し、がん細胞に直接抗がん剤を届けます。
    • 種類: ブレントキシマブベドチンなどがあります。
  • CAR(キメラ抗原受容体)T細胞療法: 患者自身のT細胞を遺伝子改変し、がん細胞を攻撃する能力を高めてから体内に戻す治療法です。

悪性リンパ腫患者の日常生活:感染予防、栄養管理、精神的なサポート

悪性リンパ腫の治療中は、免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなります。
以下の点に注意して、感染予防に努めましょう。

  • 手洗い、うがいをこまめに行う。
  • 人混みを避ける。
  • マスクを着用する。
  • 十分な睡眠と栄養を摂取する。

また、抗がん剤治療などによる副作用で、食欲不振や吐き気などが起こることがあります。
栄養バランスの取れた食事を心がけ、消化しやすいものを食べるようにしましょう。

精神的なストレスも、免疫力低下の原因となります。
家族や友人との交流を大切にし、適度な運動趣味などを楽しむことで、ストレスを解消するように心がけましょう。

看護師として伝えたいこと:早期発見・早期治療が大切

悪性リンパ腫は、早期発見・早期治療が大切です。
気になる症状がある場合は、自己判断せずに早めに医療機関を受診し、適切な検査と治療を受けるようにしましょう。

治療中は、副作用や精神的な不安など、様々な悩みを抱えることがあるかもしれません。
そのような時は、遠慮なく医療スタッフに相談してください。
私たちは、患者さんとご家族が安心して治療を受けられるよう、精一杯サポートさせていただきます。

出典

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