RSウイルス感染症、赤ちゃんは大丈夫?症状・原因・検査・治療・予防を徹底解説

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「保育園でRSウイルスが流行ってるみたいだけど、うちの子は大丈夫かな…?」
「RSウイルスってどんな病気なの?」
「赤ちゃんがRSウイルスにかかったら、どんなことに気を付ければいいの?」

この記事では、RSウイルス感染症について、症状、原因、感染経路、検査、治療法、予防法、そして家庭でのケアについて、最新の情報に基づき詳しく解説します。

RSウイルス感染症とは:ほぼ100%の子供が感染する呼吸器感染症

RSウイルス感染症(Respiratory Syncytial Virus infection)は、RSウイルスによって引き起こされる呼吸器感染症です。
生後1歳までにほぼ100%の子供が感染すると言われており、特に乳幼児にとっては注意が必要な感染症です。

RSウイルスは、鼻や喉から感染し、咳や鼻水などの風邪のような症状を引き起こします。
しかし、乳幼児の場合は、細気管支炎や肺炎といった重篤な症状を引き起こすこともあります。

RSウイルス感染症の症状:風邪に似た症状から重症化まで

RSウイルス感染症の主な症状は、以下のとおりです。

  • 初期症状: 鼻水、咳、発熱(微熱程度)
  • 進行すると: 咳がひどくなる(夜間に咳き込みがひどくなる、呼吸をするたびにゼーゼー・ヒューヒューという音が聞こえる)、呼吸が速くなる、顔色が悪い、食欲不振
  • 重症化すると: 細気管支炎、肺炎、無呼吸発作、呼吸不全

乳児の場合は、特に注意が必要です。
生後数ヶ月の赤ちゃんがRSウイルスに感染すると、無呼吸発作や呼吸不全を起こすこともあります。

RSウイルス感染症の原因と感染経路:接触感染と飛沫感染

RSウイルスの感染経路は、主に以下の2つです。

  • 接触感染: ウイルスが付着した手や物を介して感染します。
  • 飛沫感染: 感染者の咳やくしゃみによって飛び散るウイルスを含んだ飛沫を吸い込むことで感染します。

RSウイルスは非常に感染力が強く、保育園や幼稚園など、人が集まる場所で流行しやすい傾向があります。
特に、冬から春にかけて流行することが多く、毎年繰り返して感染する可能性があります。

RSウイルス感染症の検査と診断:迅速検査とPCR検査

RSウイルス感染症の診断には、以下の検査が行われます。

  • 迅速検査: 鼻の奥の粘液を採取し、RSウイルスの抗原を調べる検査です。比較的短時間(15分程度)で結果が出ますが、検査の精度は100%ではありません。特に、発症早期やウイルス量が少ない場合には、陰性となることもあります。
  • PCR検査: 鼻の奥の粘液や唾液を採取し、RSウイルスの遺伝子を調べる検査です。迅速検査よりも精度が高いですが、結果が出るまでに時間がかかります(数時間~数日)。

RSウイルス感染症の治療:対症療法が中心、重症の場合は入院も

RSウイルス感染症の治療は、残念ながら特効薬はありません。
症状を和らげるための対症療法が中心となります。

  • 鼻水吸引: 鼻水が詰まっていると呼吸が苦しくなるため、鼻水吸引器などで鼻水を吸い取ります。
  • 解熱剤: 発熱がある場合は、解熱剤(アセトアミノフェンなど)を使用します。
  • 咳止め: 咳がひどい場合は、咳止めを使用することがありますが、乳幼児には慎重な投与が必要です。
  • 酸素投与: 呼吸困難がある場合は、酸素投与が必要となることがあります。
  • 入院治療: 重症の場合は、入院して治療を受ける必要があります。点滴や人工呼吸器などが必要となることもあります。

RSウイルス感染症の予防:手洗い・うがい・換気が大切、予防接種も

RSウイルス感染症を予防するためには、以下の対策が有効です。

  • 手洗い・うがい: 帰宅時や食事前だけでなく、外出先でもこまめに手洗い・うがいを行いましょう。特に、乳幼児と接する前は必ず手洗いをするようにしましょう。
  • 換気: 部屋の空気を定期的に入れ替えましょう。特に、冬場は窓を閉め切りがちですが、こまめに換気をすることが大切です。
  • 加湿: 空気が乾燥していると、ウイルスが繁殖しやすくなるため、加湿器などで湿度を保ちましょう。
  • 人混みを避ける: 特に乳幼児は、人混みを避けるようにしましょう。
  • 予防接種: 高リスクの乳幼児(早産児、心臓や呼吸器に基礎疾患がある児など)には、RSウイルスに対する予防接種(パリビズマブ)があります。パリビズマブは、RSウイルスの感染を予防する効果があり、重症化リスクを軽減することができます。

RSウイルス感染症の家庭でのケア:安静と水分補給、呼吸状態の変化に注意

RSウイルス感染症にかかった場合は、以下の点に注意してケアを行いましょう。

  • 安静: 体力を消耗しないように、安静に過ごしましょう。特に、乳幼児の場合は、睡眠をしっかりとることが大切です。
  • 水分補給: 脱水にならないように、こまめに水分補給を行いましょう。授乳やミルク、経口補水液などでこまめに水分を補給しましょう。
  • 栄養: 食欲がない場合は、無理に食べさせる必要はありません。消化の良いものを少しずつ与えましょう。
  • 体温管理: 体温をこまめに測り、熱が高すぎる場合は解熱剤を使用しましょう。
  • 呼吸の状態観察: 呼吸が苦しそうな場合(ゼーゼー・ヒューヒューという音が聞こえる、呼吸が速い、顔色が悪いなど)は、すぐに医療機関を受診しましょう。

RSウイルス感染症は、乳幼児にとって注意が必要な感染症です。
特に、基礎疾患(心臓疾患、呼吸器疾患など)を持っているお子さんや、低出生体重児は重症化しやすい傾向があります。

この記事を参考に、RSウイルス感染症についての知識を深め、適切な予防とケアを行いましょうね。

出典

  1. 国立感染症研究所. RSウイルス感染症とは:https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/alphabet/rs-virus.html
  2. 厚生労働省. RSウイルス感染症:https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-05-15.html
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